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SMILE CYCLE PEOPLE
黒沢哲哉さん
黒沢哲哉さん
マンガ原作者
&フリーライター
 

家での仕事が多いライター業の黒沢さん。天気がいいとクルマで出かけて、車中で仕事をするのが常になっています。仕事の合間にちょっと出かける時にはミニベロが大活躍! そんな愛車があればどこでも仕事ができるという黒沢さんのライフスタイルに密着取材しました!

Q:江戸川河川敷には初めて来たのですが、すごく広くて開放感があって気持ちがいいですね。風が心地いいです!
  グランフォンド吉野
屋根が開くのが特徴のボンゴフレンディ&愛車のアウディ号
グランフォンド吉野後ろの座席を倒してテーブルに。ガスバーナーでお湯を沸かして、コーヒーを飲む幸せ!
A:この気持ちよさが気に入っているので、天気がいい日に仕事をする時には車に資料を積んで出かけ、外で原稿を書くことが多いんです。ここはわりとお気に入りの場所で、よく来ますね。

Q:いつから、こういうライフスタイルで仕事をするようになったんですか?

A:もともとは家にずっとこもっているのがいやで、喫茶店やファミレスなどを転々としていたのですが、長時間いるわけにもいかず……気分転換に車で出かけてみたら、なんだかとても気持ちがいいと気づいて、そこから外で仕事をするようになったんです。

Q:愛車の中はテーブルがあり、椅子があり、そしてお湯を沸かすバーナーにコーヒーありと、仕事場として完璧な空間になっています。さらに天井部分には横になれる空間まで……

A:僕はインドア派なので、インドアのままで移動できる手段と考えると車なんですよ。でも家と一緒にはしないで、ちょっとリゾートっぽい非日常の部分を残して、移動別荘という感じにしたかった。もともとはパジェロのショートに乗っていて、それであちこちに出かけていたのですがやはり狭い。それで仕事場として使えて、なおかつ移動もラクで、泊まれるスペースがとれる車はないかといろいろ探して、ボンゴフレンディを指名買いしました。なんといっても後部座席の空間が広く、屋根が持ち上がってテントになり、そこでゴロリと身体を伸ばして横になれるのが魅力でしたね。
  スタート直前
屋根の上のスペースはとっても広くて、最高の昼寝スポット!
コース
これがサビサビのアウディ号。サテライトマシンにぴったり
Q:これを見ていると本当に移動別荘であり、移動仕事場という感じですよね。そして車内にはミニベロが積まれています。

A:子供の頃に秘密基地を持ちたいという夢があり、その当時好きだったマンガ『サブマリン707』をイメージして、ボンゴフレンディの購入を決めたんです。マンガに出てくる潜水艦には小さい一人乗りの潜水艦(サテライトマシン)が取りつけられていて、移動した先でその小メカで探索にいくんです。そのサテライトマシンがミニベロ、秘密基地となる本体がボンゴフレンディ。

Q:このミニベロにはアウディと書かれていますが……

A:車に積めるサイズの自転車とネットで探していて、ちょうどこれを見つけてサイズもいいし、アウディだからいいかなと思って買いました。でも、よく見るとステッカーがぺたっと貼ってあるだけだったので、どうもアウディのノベルティの自転車のよう……ちょっと残念なんですけど。

Q:サテライトマシンとしての自転車はいかがですか?

A:河原などに車を止めて、ちょっと近くのコンビニまで買い出しに行く時にはすごく便利。車を動かすとなると面倒だけれど、自転車なら気軽に足として使えるので重宝してますよ。

Q:子供の頃も自転車には乗っていましたか?

A:乗ってましたね。子供の頃、太平洋横断などの冒険の本をたくさん読んで「大きくなったら冒険するぞ!」と心に誓っていたんです。それでちょうどサイクリング車が流行っていた頃に、親にドロップハンドルの自転車を買ってもらったら冒険魂に火がついて、「よし! 江戸川の源流を探すぞ!」とひたすら江戸川を上流に向かって走った! でも江戸川の源流だと着いた先は利根川……利根川となったその先は??と、ここであっけなく冒険は挫折。私の冒険魂も小さくなってしまいましたね。

琵琶湖
車中泊をしながら千葉まで取材に行きました/photo 黒沢哲哉
琵琶湖知り合いの子供たちを連れてピクニックに!/photo 黒沢哲哉


  スタート直前
サテライトマシンで川縁を走ると気持ちいい!
コース
小学校1年生頃、初めて買ってもらった自転車/photo 黒沢哲哉
Q:すごくワクワクしていた分、落胆も相当大きかったんでしょうね。

A:本当にそれっきり冒険はしなくなっちゃいましたね。高校になってバイクの免許を取って50ccの原チャリに乗り、20歳過ぎに400ccのバイクを買って、それに一生乗り続けようと思っていたんです。でも、どこかに出かけようとすると、前の日は「もし事故を起こしたらどうしよう?」と考えて眠れなくなってしまうんですよ。それがずっと続いて、出かけることがストレスになってしまった。ふと「もしかしたら自分はアウトドアな人間ではなく、インドアな人間なのかも……」と気づいたんですね。

Q:小さい頃から冒険好きでアウトドア好きと思っていたのが、一転インドア派に!

A:よくよく考えてみると、小さい頃から物を集めるのが大好きだったんですね。買ってもらったおもちゃやマンガなどを絶対に捨てずに全部とっておいて、何回引っ越しをしても捨てずに全部とってあります。どうしてそんなにとっておいたのか? 自分でもよくわからないのですが、なんとなくとっておかなきゃいけないと思ってたんです。神のおつげだったのかな〜? 幼稚園の頃に買ったおもちゃ、どこで買ったかということまで今でも覚えているくらい、ひとつひとつの物をちゃんと覚えているんですよ。そういう面って、すごくインドアなんですよね。だから、冒険が好きと自分で思い込んでいただけで、もともとはインドアの素質の方が大きかったんだと思います。

Q:その収集癖がそのまま「柴又のおもちゃ博物館」へとつながり、著書『ぼくらの60〜70年代宝箱』を書かれるきっかけになった。

A:「柴又のおもちゃ博物館」は館長の韓さんに声をかけてもらって、自分が集めていた物を少しでもいろんな人に見てもらえたらと提供しました。自分にとって収集した物はただ箱にしまっておくだけだったので、こうやってきれいに陳列されるとおもちゃひとつひとつがとても輝いているように思います。おもちゃやマンガを集めるのは好きなのですが、コレクターというわけではないんですよ。

Q:収集する人はみんなコレクターなのかと思っていましたが。

A:コレクターは集めようと思った物、それらをコンプリートするんです。1つも欠けることなく、全てを収集する。これがコレクターなんです。僕にとっては好きだから集めていた、そうしたらいつの間にかこんなに集まっちゃいました……ということなので、コンプリートしようとは思っていないんです。ただ、中学生の頃は全部集めなきゃと躍起になっていたこともあったけれど、高校3年くらいになって全部集める必要ってないかもしれない。自分が欲しいか、欲しくないか、これが大事だ! と気づいたんです。それからコンプリートしようと思わなくなりましたね。

Q:自分の好きな物に囲まれて、好きな時に好きな場所へ移動して……なんとも夢のような生活でうらやましいです。

A:そうですね、秘密基地はいつまでも持ち続けたいと思っています。サテライトマシンはもうちょっと大きめの自転車にしたいと思っているので、これからどんなのがいいのか探そうと思っています。クロスバイクあたりもいいかなと……ずっと自転車での移動だとつらくなってしまうけれど、移動した先でちょっと自転車に乗るというのが本当に気持ちいいんです。


江戸川河川敷は緑が多く、広くてゆった
りしている

琵琶湖柴又のおもちゃ博物館に飾られた黒沢さんのコレクション琵琶湖
壁のマンガもすべて黒沢さんのコレクション
琵琶湖自宅で保管している大事なコレクション「昆虫採集セット」/photo 黒沢哲哉
[取材・文・構成・写真]うるの加奈  [構成・デザイン]マドマララ小絵






Editors Voice

 
ぼくらの60〜70年代宝箱
(刊行: いそっぷ社)


学習まんが人物館_ショパン
(刊行:小学館)



 
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